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沖縄の民謡恋唄「十九の春特集!」歌詞も紹介 | 沖縄ちゅらサウンズスマホ

十九の春特集!田端義夫がカバーし
ヒットした恋唄

十九の春特集!田端義夫がカバーしヒットした恋唄

沖縄民謡にはたくさんの恋の唄があります。

ウチナー・ラヴソング』という沖縄民謡や古典音楽の恋の唄を集めたアルバムも最近リリースされました。

恋の唄は現代の歌謡曲やポップスでも常に歌われていて音楽とは切っても切れない永遠のテーマなのかもしれません。

中でも大ヒットして多くの人に知られる沖縄の恋の唄の一つに「十九の春」があります。

1975年に歌手でギターリストの田端義夫がカバーして全国的に有名になった沖縄の恋の唄です。

沖縄民謡好きのユーザーが多い沖縄ちゅらサウンズではこれまでにも三線初心者におすすめの楽曲を紹介する特集ページを公開してきました。
「十九の春」もまた三線初心者に人気の楽曲です。

そこで、今回の特集では「十九の春」について深堀して行きたいと思います。

標準語の歌詞が使用されている

標準語の歌詞

沖縄の恋の唄として有名な「十九の春」ですが、歌詞は沖縄の方言やうちなーぐちではなく 標準語の歌詞が使用され、女性から男性への片思いの気持ちを歌った内容となっています。

標準語の歌詞であるから県外の方にもわかりやすく、この事が全国的にヒットした要因の1つではないでしょうか。

~「十九の春」の歌詞~
1.
私があなたに惚れたのは
ちょうど十九の春でした
いまさら離縁と言うならば
もとの十九にしておくれ

2.
もとの十九にするならば
庭の枯れ木を見てごらん
枯れ木に花が咲いたなら
十九にするのもやすけれど

3.
見捨て心があるならば
早くお知らせ下さいね
年も若くあるうちに
思い残すな明日の花

4.
一銭二銭の葉書さえ
千里万里と旅をする
同じコザ市に住みながら
会えぬ我が身のせつなさよ

5.
主さん主さんと呼んだとて
主さんにゃ立派な方がある
いくら主さんと呼んだとて
一生忘れぬ片思い

6.
奥山住まいのウグイスは
梅の小枝で昼寝して
春が来るような夢を見て
ホケキョホケキョと鳴いていた

琉球音階ではない

琉球音階ではない

沖縄の音楽と聞いて多くの方が思い浮かべる音階は琉球音階だと思われますが、「十九の春」は「新安里ユンタ」などと同じく ヨナ抜き音階が使用されています。

ヨナ抜き音階(呂旋法)は演歌や日本民謡、雅楽など日本の多くの音楽に使用されている音階で「新安里ユンタ」が全国的に有名になった事と 同じ理由で「十九の春」も全国的にヒットした要因の一つではないでしょうか。

琉球音階の解説画像
琉球音階はハ調(in C)の基音ドから数えて第二音“レ”と第六音“ラ”がない“ドミファソシ”の5音音階です。
第二音と第六音が無い事からニロ抜き音階とも呼ばれています。
しかし、一般的なニロ抜き音階は短音階(マイナー)のニロ抜き音階を示す事が多いため、長音階(メジャー)のニロ抜きである琉球音階は、区別するためにニロ抜き長音階とも呼ばれています。

ヨナ抜き音階(呂旋法)の解説画像
ヨナ抜き音階(呂旋法)はハ調(in C)の基音から数えて第四音“ファ”と第七音“シ”がない“ドレミソラ”の5音音階です。
第四音と第七音が無い事からヨナ抜き音階と呼ばれています。
いかにも日本的な響きのする音階で「十九の春」はこちらの音階を使用しています。

ルーツは沖縄県外にあった

与論島の画像

鹿児島県の大島郡にある与論島で生まれた「与論小唄」を元歌として同じメロディーに沖縄で新たな歌詞が付けられた歌が 「十九の春」とされています。

与論島の場所

与論島は奄美群島の中で最も沖縄本島に近い島で、沖縄本島最北端の辺戸岬からは約22キロしか離れていません。

琉球王国時代には与論島とすぐ北にある沖永良部島までが琉球の支配下にありました。

このこともあり与論島は現在では鹿児島県ですが、今も沖縄の文化に近しい文化が残っています。

また、「与論小唄」は「ラッパ節」と言われる昭和初期に炭鉱労働者の中で作業歌として流行した歌が元歌とされています。

与論島から福岡に出稼ぎに行った炭鉱労働者が与論島に戻った際に歌が伝えられ新しい歌詞が付けられて「与論小唄」が 誕生したとされています。

有名になったのが沖縄で生まれた「十九の春」のバージョンなのであって、元々は沖縄県外にルーツがある歌なので琉球音階が使用されていないのも当たり前の事かもしれません。

元歌の与論小唄はこちら

「与論小唄」の歌詞も標準語で書かれていて「十九の春」と同じく内容は恋の唄となっています。

~「与論小唄」の歌詞~
1.
木の葉みたいなこの与論
何の楽しみないところ
好きなあなたが居ればこそ
嫌な与論も好きとなる

2.
思えば去年の今頃は
与論赤碕海岸で
共に手を取り語りしが
今は別れて西東

3.
私があなたを思う数
山の木の数星の数
三千世界の人の数
千里浜辺の砂の数

4.
あなたあなたと焦がれても
あなたにゃ立派な方がある
いくら私が焦がれても
百合ヶ浜辺の片思い

5.
思ったばかりじゃいけません
いつかあなたと話する
話ばかりじゃいけません
いつかあなたと縁むすぶ

多くのアーティストに演奏されている

沖縄のアーティストをはじめ数多くのアーティストから愛される、沖縄民謡「十九の春」ですが、 その中から沖縄ちゅらサウンズで配信している音源をご紹介!
会員の方は無料で試聴が出来るので色々なアーティストが演奏する「十九の春」を聴き比べて お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか?

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まとめ

沖縄の恋の唄として有名な「十九の春」だが、歌詞は標準語で書かれている。

メロディは琉球音階ではなく日本の音楽でよく使われるヨナ抜き音階(呂旋法)が使用されている。

「十九の春」の元歌は「与論小唄」であり、「与論小唄」の元歌は「ラッパ節」という炭鉱労働者の作業歌。

沖縄民謡、三線初心者に人気の楽曲でその人気の秘密は標準語の歌詞で覚えやすく、メロディがヨナ抜き音階(呂旋法)で 県外の方でもキャッチーで馴染みやすいことが考えられる。

やはり三線初心者が練習曲として演奏するのに適している楽曲ではないだろうか?


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